2011年10月6日木曜日

誕生!(2012/10/6 生後0日)

2011年10月6日、13:30。
ついにこの時が来ました。

前日はまったく眠れませんでした。

帝王切開の手術が13時からの予定だったので、この日は12時過ぎに病院へ行きました。
3Fの売店で手術後に必要な腹帯(2,100円)を購入し、ワイフの待つ部屋へ。

ここまでいろんな事がありました。
あの大震災のあった翌日3/12に妊娠がわかり、8/18の29週定期健診の時、子宮頸管が1.8cmになっていることが発覚。
急遽、分娩予定の総合病院を紹介してもらい、診察した結果、『切迫早産』と診断され即入院を余儀なくされました。
8/19から入院し、約50日間、ほぼ寝たきり状態での絶対安静の、お腹の張りを止める「ルテオニン」や「マグセント」などの薬を24時間点滴にて投与。
この薬は副作用があり、動悸が激しくなったり、体が暑くなったり、気力が無くなったりその他諸々、症状を見ているだけでもとても辛そうな薬でした。
しかし、「一日でも長くお腹で」、この一心で耐えてきたワイフ。
ようやくこの点滴もこの日の10時頃外すことができ、いつもより元気な表情に見えました。

手術に行く前にピーク時のお腹の写真をパシャリ。





ちなみに6/4の5カ月半くらいのときの写真がこちら。(18週と3日)



安定期に入ってお腹が目立ち始めたころ。
この時は76cmでした。
それから17週と4日が経ち、お腹は82.8cmになりました。

この中に愛しのチビがいます。

29週で入院となった時は、まだ推定体重1200gくらいだったチビ。
それから少しずつ増えていったものの、なかなか大台には届かず、「目指せ2000g!」が目標の一つとなっていました。
また胎児は32週で肺などの呼吸器官の形成が始まり、34週でほぼ出来上がり、37週から正規出産ということも聞いていましたので、毎週毎日週数をカウントし、まずは32週、33週、34週と次のステップを目指していました。

34週を目出度く迎える前日はワイフの大好きなショートケーキでお祝い。


しかしこの後、10万人に1人と言われる聴神経腫瘍が頭の中に見つかり、
正規出産を待つことなく、36週での出産が決まりました。
また、できるだけ脳に負担のかからないよう、普通分娩ではなく帝王切開での出産を選択することとなりました。

「1日でも長くお腹の中で」と頑張ってきましたが、今度は「手遅れになる前に」とギリギリの出産日が設定されました。
辛い24時間投与の点滴からは解放されますが、これまで約50日間寝たきり状態で、体力も落ち、よろよろよちよちでしか歩けなくなってしまった体。
また相変わらず2000gに届かないチビの推定体重。
決して安心できる状態ではありませんでした。

13:00
4Fの手術室前まで見送り。


この後、手術が順調に進めば、およそ1時間くらいでまずチビが6Fの産科病棟にあがってくるとのこと。
だから6Fで家族は待機していてくださいと言われました。
出血が多いなど、何かあっても連絡がくるとのことだったので6Fのデイルームでスタンバイ。
吉報を待ちます。

チビがあがってくるのが14時頃だと思っていたのですが、13:45頃助産師さんから声がかかりました。
ちょっと早めだったので、まず「出血??」と不安がよぎりましたが、
すぐに「ご家族の方~、赤ちゃんがあがってきますよ~」との声にほっと一息。

出産後6Fにあがってくるということは、最低限のチェックはクリアしたことになるので、かなり安心。
手術はきっとうまくいったんだと思いました。

ついに対面です。



元気そう!

きっと対面の瞬間は大泣きすると思っていました。
だから分厚いタオルハンカチをポッケにねじ込んでいました。

前日から、あれだけ「無事に産まれてきて欲しい」と願っていたのに、
ママのお腹から出てしまう悲しさみたいなものがこみ上げて来て、
「もっとお腹にいさせてあげたい」「もっとママと一緒にいさせてあげたい」
という不思議な感情がこみあげていました。
そういう悲しい気持ちと、「元気で産まれてきて欲しい」という気持ちとが複雑に絡み合い、
間違いなく泣くだろうと。

しかし実際は泣いている暇なんてありませんでした。

保育器に入って近づいてくる我が子の様子を必死に覗き、
新生児室に移されチェックされる様子も食い入るように見つめ、


気付いた時には抱っこ。


ママも出血は少なく、帝王切開の手術はとてもうまくいったようでした。
チビは1998g。
かなり小さい低出生体重児ですが、呼吸も血糖値もお墨付きが出て、NICUのお世話になることもなく母児同室も認められると!
あー本当に良かった。


酸素マスクをつけるママの横でスヤスヤと眠るチビ。
2人とも良く頑張ったね。ありがとう。

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